大企業から大企業へ転職したら、手取りが1.6倍になった話

こんにちは、デンパパです。

結論から書きます。

2022年の手取り:406万円。
2023年(転職1年目)の手取り:662万円。
その差、年間+256万円。手取りで1.6倍になりました。

大企業(電力大手)から、大企業(通信大手)への転職で起きた変化です。

ただし、この内定をもらうまでに、僕は2度、落とされています
今日はその全記録を、8年分の家計簿データとともに公開します。

書いてる人:30代パパ/電力大手で5年→通信大手で3年/1児の父。家計簿は2018年から自分で管理。

目次

この記事でわかること

  • 大企業から大企業への転職で、手取りが本当に増えるのか
  • 2度落ちた後でも、内定を取れた理由
  • 「+256万円」の中身:3つの構造的な要因
  • 転職後に時短勤務にしても、手取りは維持できるのか

1度目の落選:2021年9月、最終面接で落ちた

最初に通信大手へ応募したのは、2021年9月でした。
当時、僕は20代後半。エージェントから「ポジションが空いている」と紹介されて、書類を出した形です。

結果はこうです。

  • 書類選考:通過
  • 1次面接:通過
  • 最終面接:不合格

不合格通知のメールを開いた瞬間、僕は意外なほど冷静でした。
そして、こう決めました。

「だったら、今いる場所でもう一段スキルを積もう」

20代のうちなら、今の会社でやれることはまだある。
転職活動は1年保留して、目の前の仕事に集中することに決めました。

1年間スキルを積んで分かった「構造の壁」

2022年。確かにスキルは積めました。任される範囲も広がりました。

でも、給与構造は1ミリも変わらなかったのです。

  • 月の残業:50時間以上
  • 本社勤務で会議が多く、自分の手を動かすのは深夜
  • 給与のうち約32%が時間外手当(2021年実績)
  • 基本給はほぼ動かず、残業代だけが上下する

残業しないと暮らせない構造のなかで、僕は「労働時間を売って」生きていました。

1歳半の子どもの寝かしつけが終わってから、ノートPCを開く日が続きました。
子どもの寝顔の横で、会議資料を作る。
その違和感を、毎晩飲み込んでいました。

1年積み上げて分かったのは、こういうことです。

構造の中でいくら頑張っても、構造そのものは変わらない。

妻の一言:「あなたが決めたことなら、それでいい。

僕は妻に切り出しました。
「もう一度、転職を考えたい」。

妻は最後まで聞いてから、ひとことだけ返しました。

「あなたが決めたことなら、それでいい。」

このひとことが、転職活動の方針を完全に決めました。

  • 高給狙いでリスクを取る必要はない
  • スタートアップで一発当てる必要もない
  • 「今と同じくらいの給与で、家族時間を取り戻せる場所」を1つ見つければいい

制約があると、選択肢が絞れます。
転職の目的が、ようやく明確になった瞬間でした。

2度目の落選と、3度目の内定(2022年秋)

2022年9月、リクルートエージェントに連絡を取り、再始動しました。

応募したのは2社だけです。

  • 1年前に最終面接で落ちた、通信大手(再挑戦)
  • 同じく業界トップのエネルギー業界の大手

「2度目の挑戦は無謀じゃないか」と何度も思いました。
でもエージェントから「前回の評価は残っている。ポジションが変わっただけで、可能性はある」と言われ、覚悟を決めました。

結果はこうです。

応募先結果
エネルギー業界の大手最終面接で落選(2度目の不合格)
通信大手(再挑戦)内定(2022年10月末)

応募から内定まで約2ヶ月。応募社数2社、内定1社。

「自分が活きる場所を1つ見極めて、そこに集中する」——このやり方で、僕は2度落ちた末に勝てました。

結果:手取り406万→662万、年間+256万円

転職翌年の家計簿に、こんな数字が並びました。

会社額面年収手取り
2022電力大手(最終年)728万円406万円
2023通信大手(1年目)874万円662万円
差分+146万円+256万円

注目してほしいのは、額面の伸び+146万円に対し、手取りが+256万円になっていることです。

転職で給与アップを語るとき、多くの人が「額面の数字」だけを見ます。
でも本当に生活を変えるのは、手取りです。

そして、これは偶然ではありません。
背景には、はっきりとした3つの構造があります。

「手取り1.6倍」を生んだ3つの構造

構造1:住宅手当の仕組みが違う

結論:「社宅補助」と「住宅手当」では、手取りに与える効果が大きく違います。

前職(電力大手)現職(通信大手)
形式社宅補助住宅手当
金額月3万円弱年間約100万円
支給タイミング家賃から差し引き賞与に上乗せ
効果家賃が下がる収入が増える

住む家のグレードを上げず、その分を貯蓄に回せば、年間60〜70万円の差が生まれます。

構造2:残業の「単価」と「総量」が変わった

結論:1時間あたりの残業代が約1.2倍、しかも残業時間自体が大幅に減りました。

  • 前職の残業手当:基準年俸ベースで計算
  • 現職の残業手当:資格賃金ベースで計算
  • 同じ1時間の残業でも、もらえる額が約1.2倍

さらに重要なのは、現職ではそもそも残業が少ないこと。

  • 前職:月60時間以上が当たり前
  • 現職:月20〜30時間に収まる月がほとんど

「残業を減らすと給料が下がる」前職の構造が、
「残業を減らしても給料が維持される」構造に変わったわけです。

これが大きい。家族時間を増やすことが、収入減につながらなくなりました

構造3:給与制度そのものの設計が違う

結論:基本給・賞与・各種手当の「設計」が、僕の経験を評価する形になっていました。

構造1・2で説明できるのは、おそらく+100万円前後。
残り+150万円ほどは、給与制度そのものの違いから生まれています。

具体的には、以下の項目です。

  • 基本給のベース(職務給の評価レンジ)
  • 賞与の支給月数
  • 成果手当などの仕組み

ここで強調したいのは、これは「転職先で頑張った結果」ではないということ。

転職先の給与制度の設計が、自分の職種と経験を評価する形になっていた——ただそれだけで、+150万円規模の差が出ました。

給与は、努力よりも「制度」で決まる。これが転職して一番痛感したことです。

8年分の家計簿で見える、本当の転換点

2018年から自分で管理してきた家計簿を、グラフにしてみました。

2018-2025年の手取り推移グラフ
手取り推移 2018-2025(折れ線グラフ)

数字で見ると、3つのフェーズに分かれています。

手取りフェーズ
2018217万円安定期(電力大手)
2019218万円安定期
2020313万円安定期(コロナで残業増)
2021395万円安定期
2022406万円安定期 最終年
2023662万円転換点(通信大手1年目)
2024510万円時短勤務開始
2025579万円時短継続

安定期(2018-2022):伸びの大半は残業手当だった

電力大手の5年間で、手取りは217万円→406万円へ。
一見順調に伸びていますが、この伸びの大半は残業手当でした。

2021年の収入のうち、時間外手当が約32%を占めていた。
つまり、収入の3分の1は「自分の時間を売って」得たお金です。

転換点(2023):構造が変わった瞬間

2023年、転職した瞬間に手取りは662万円へジャンプ。
1年で+256万円。残業を減らしても、収入は増えました。

時短期(2024-2025):時短でも維持できる

2024年6月、子どもの保育園送り迎えのため、時短勤務に切り替えました

  • 基本勤務時間:月150時間 → 月100時間(約3分の2に減)
  • 2024年の手取り:510万円
  • 2025年の手取り:579万円

残業ゼロに近い時短勤務でも、手取りは前職の安定期最終年(2022年=406万円)を超え続けています

時短は、キャリアの終わりじゃない。

このことを、自分の家計簿で証明できたとき、ようやくこのブログを始めようと決めました。

まとめ:「降りない」キャリア戦略の正体

このブログのテーマは「降りないキャリア戦略」です。

「降りない」は、大企業を辞めて起業するという意味ではありません。

会社員の立場を維持しながら、家族時間を取り戻し、市場価値も積み上げていく。

そのために必要なのは、勘ではなく数字です。
8年分の家計簿があるから、転職前後で何が変わったかを「感情」ではなく「事実」で語れます。

2度落ちた経験から、伝えたいこと

  • 転職は、賢く動いても1度で決まるとは限らない
  • 賢く動いても、何度か落ちる
  • 落ちた後に、もう一度動けるかどうかが結果を決める
  • 応募社数は少なくていい。「自分が活きる場所を1つ見極めて、集中する」

このブログで今後書く予定の記事

  • 残業代に依存した収入構造から抜け出す3ステップ
  • 時短勤務でも市場価値を落とさない仕事の選び方
  • 妻に「背中を押される」転職相談の組み立て方
  • 大学院へ入学したけど除籍となった話

もし今、エクセルの前で動けなくなっている大企業パパがいたら、
この記事の数字が、何かの参考になればうれしいです。

あなたの家計簿は、次の一歩を、すでに教えてくれているはずです。

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