第二種電気工事士を調べると、「転職に有利」「手に職がつく」「一生モノの国家資格」と景気のいい言葉が並びます。本当でしょうか。
僕は電力大手の1年目にこの資格を取り、その後、通信大手へ転職。業界の中と外、両方の価値を見た立場から正直に書きます。
この記事の結論
① 転職・年収にはほぼ効かない(面接で一度も聞かれなかった)
② 手に職・DIY目的なら◎。実力が手に残る国家資格
③ 価値は「何のために取るか」で180度変わる
書いてる人:30代パパ/電力大手 約7年→通信大手4年目。資格取得の体験は2016年・電力大手1年目のときのものです。試験制度の最新情報は公式サイトで確認してください。 詳しい経歴
結論:キャリアにはほぼ効かない。それでも「取ってよかった」と言える資格
目的別に、僕の実体験で採点するとこうなります。

| 目的 | 効果 | 実体験 |
|---|---|---|
| 転職の武器にする | × | 履歴書に書いたが、面接で一度も聞かれなかった |
| 年収を上げる | × | 大手企業では資格そのものの評価はほぼない |
| 仕事の理解を深める | ○ | 現場で工事がどう行われているか、見る解像度が上がった |
| 手に職・DIY | ◎ | 実力が手に残る。自宅の電気を自分で触れる数少ない国家資格 |
この記事が向いていない人
- 資格で年収を上げたい人 → 年収は給与制度で決まります。転職で手取りが1.6倍になった話 へ
- 技能試験の練習時間が取れない人(暗記だけでは受かりません)
- 電気に興味がない人(暗記2ヶ月がただの苦行になります)
電力会社の中で、この資格はどう扱われていたか
僕が取ったのは自発ではなく、会社の指示でした。テキストも費用も会社持ち。技能は社内の先輩にマンツーマンで教わりながら毎日練習しました。
電力会社にとっては、新人に持たせる「基礎教養」です。分かることが2つ。
- 業界の中
「持っていて当然」。つまり差別化にならない
- 業界の外
「価値が伝わらない」。面接で聞かれなかったのは、おそらくこれ
資格が年収を上げるのではない。給与制度が年収を決める。これは転職して痛感したことです。
それでも「取ってよかった」と言える3つの理由
- 実力が手に残る。合格して終わりの暗記資格と違い、「できること」が増える
- 自宅の電気を合法的に触れる。コンセントやスイッチの交換は、無資格だと法律違反
- 仕事を見る解像度が上がる。現場・工事で何が行われているかが分かる
働きながら2ヶ月で受かった勉強の順番
挑戦期間は2ヶ月、業務と並行。やったことは3つだけでした。

手順1:学科は「暗記」と割り切ってスキマ時間に詰める
まとまった時間が取れないので、テキストを常に手元に置き、細切れ時間で回しました。
手順2:技能は「教えてくれる人」を最初に確保する
職場の先輩に何度も直されながら覚えました。覚えるまでは我流のクセを直され続け、正しい手順を覚えてからは簡単。独学の人はここが分かれ目です。先輩役の代わり(講座や解説動画)を最初に決めてから始めてください。
手順3:試験日から逆算して「学科→技能」の練習期間を切る
学科と技能は別日程。学科の後に技能の練習期間がどれだけ残るかを先に計算して、逆算で組んでください。
つまずきやすい箇所と、その場での対処
- 暗記時間が取れない
まとまった時間を諦めて、細切れ前提に設計を変える
- 技能の我流グセ
器用な人ほど危ない。最初に正しい手順を「見て」から練習に入る
- 費用
独学だと工具・材料込みで総額5万円規模。自費なら「何で回収するか」を先に決めておく
取る前の自問3つ(チェックリスト)
- 「何のために取る?」——キャリア・年収目的なら、先にやることがあります
- 「技能を教えてくれる存在(人・講座・動画)を確保したか?」
- 「5万円と2ヶ月を、その目的で回収できるか?」
3つ答えられたら、取る価値は十分。合格率は学科・技能とも5〜7割。正しく準備すれば、働きながらでも届きます。
次に困ること:「何で勉強するか」と「何が年収を上げるのか」
「取る」と決めた人が次に困るのは「何で勉強するか」。働きながら2ヶ月で受かるスケジュールはこちら。
👉 第二種電気工事士に働きながら2ヶ月で合格した勉強法【平日30分・土日3時間】
キャリアや年収が目的だった人が次に向き合うべきは、資格ではなく給与の構造です。
- 答えの実例(手取り406万→662万の分解) → 大企業から大企業へ転職したら、手取りが1.6倍になった話
- 動くかどうかの判断軸 → 応募社数2社で内定。転職を決めた「3つの見極め」
会社の指示で取って、転職では一度も聞かれなかった資格。
それでも、あの2ヶ月で覚えた技能はいまも手に残っています。資格の価値は、履歴書の1行ではなく自分の手に何が残るかで測っていい。そう思っています。
この記事の親ページ(資格のまとめ) → 第二種電気工事士に働きながら2ヶ月で合格した勉強法【平日30分・土日3時間】
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